「紅の豚」を久しぶりに見ました

最近、「紅の豚」のBDが発売されたので買っておきました。この作品、自分の年齢とともに印象がかなり変わる映画だなあと思っています。なので、この歳(もう、いい歳したおっさんです)になってみてみると、どういう印象を持つのだろうかという興味はありました。この作品自体が、面白い、面白くないではなく、自分の感じ方がどう変わったのかそこが気になる作品です。

私がこの作品に最初に出会ったのは、まだ子供(と大人の中間)の時だったと思います。それまでにも、宮崎駿監督の作品は、ナウシカ、ラピュタ、トトロ、魔女の宅急便と見ていました。当時は、そんなにこの監督について詳しかったわけでもなく、リアルタイム(劇場)では見ていません。後から、テレビで見たというところです。そして、この「紅の豚」も、当然、テレビで見ました。第一印象は、「つまらん」ということでした。あまりにもつまらないので今でも記憶に残っています。これ、本当にナウシカやラピュタを作った人と同じ人が作っているのと思うほど、それまでの作品と印象が違いました。それ以来、この作品は二度と見ないと思いました。

ところが、何かのきっかけで、大人になってから、この作品を見る機会がありました。その時は第一印象の悪さがあるので、引いた目で見ていたのですが、予想に反して面白かったのです。最初に見た時は私が(精神年齢的に)子供すぎて、ポルコの生き方とか、ジーナの想いが理解できていなかったんですね。大人になってからみたことで、それがおぼろげに理解できるようになって、面白さを発見したというところです。この時に、この作品に対する印象が180度反転しました。宮崎さんの作品のなかでも好きなほうになりました。

そして、おっさんになった今、この作品を見てみると、どんな印象を持つのか自分自身、興味がありました。多分、2度目の出会いでも、ちゃんと理解できていた自信はないです。なので、3度目の印象がどうなのかで、自分がどう変わってきたのか振り返ることが出来ると思っていました。ポルコと同じおっさんになった今、この作品を見てどう思うかってところですね。

今の自分が見ると、ポルコはちょっとかっこつけすぎかなと思います。そこが、ちょっと共感しにくいですね。多分、宮崎監督と自分とでは、(中年の)かっこよさの定義が違うのだろうと思います。世の中にはかっこいいと思える中年の方はいらっしゃいます。「かっこいい」という言葉だとちょっと語弊があるかもしれません。大人の魅力というかそういうのを持っていらっしゃる方ですね。そういう方々とポルコは、私の場合重なりません。

言いたいことが上手く表現できないのですが、ポルコが駄目というわけではありません。かっこいいとは思えないけど、こんなおっさんでもありかなと思えると言うところでしょうか。ばかっぽいけど、これでいいじゃんとそう思えます。かっこいい中年を表現しようとしていたかどうかはわかりませんが、むしろ、これでいいんじゃないかと思える主人公にしてくれたのが良かったかなあと思います。

0点から100点になって、今度は70点ぐらいに落ち着いた、そんな印象です。あえて点数つければですけどね。でも、この数十年の間に作品が変わったわけではありません。変わったのは私のほうです。これからも、さらに変化を続けるんでしょうね。10年後、また、この作品を見た時にどう思うのか楽しみです。

映画の話題をこのブログで取り上げるかどうかは迷いましたが、ジブリということで取り上げました。ジブリといえば、作品自体も好きですが、音楽が凄く好きなんです。ジブリの音楽がというよりは、久石 譲さんの作る曲が好きと言うほうが正しいです。好きな曲が多すぎて、どれを弾こうか迷うほどです。これからも、ピアノのレパートリーとして、どんどん追加していけるように頑張りたいところですね。レッスンに通い始めて、まず先生に言ったのはジブリの曲が弾きたいと言うことでしたから。それで、最初のレッスン曲は「さんぽ」になりました。たぶん、これからもいろいろ、レッスンに取り入れてもらおうと思っています。
紅の豚 [Blu-ray]
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