楽譜が読めるという意味

ピアノを始めることに躊躇している人から聞く言葉、「楽譜が読めないから」。私も、バリバリ読めるというわけではないですが、学校の音楽の時間に習っているわけですから多少は読めるつもりでした。ついでに、昔からパソコンで音楽を鳴らすことに興味があったので、自宅でも楽譜は読んでいたので、楽譜そのものに抵抗はありませんでした。

これが、勘違いの元だったんですけど、ピアノを弾く人が言う、楽譜が読めるというのはこういうことではなかったんですね。ト音記号のあたりくらいは瞬時に判別出来る位には読めていたのですが、どんな音階でも、これと同じく瞬時に読めるのが当たり前と言うことのようです。数えて読んでいるようでは全然駄目ということです。

それに加えて、楽譜を見た瞬間に鍵盤の位置をダイレクトにイメージ出来なくてはいけません。一々、楽譜を見て、「ド」とかに頭で認識して、さらに鍵盤の位置を探っているようではやはり駄目と言うことです。おたまじゃくしから、頭で認識するより先に鍵盤を押さえているくらいでなくてはいけません。

さらに難しいのはリズムです。音符の長さは私でも見ればわかります。でも、頭で理解している範囲でしかないのです。例えば、全音符は4泊だと言うことくらい、誰でもすぐに理解できると思いますが、いろんな長さの音符が並んでいた時に、どういうリズムなのか読み取る能力が必要になります。これについては、理屈でわかるものではないなというのが今の認識です。

ピアノを弾くという経験を通じて、リズムを体に染み込ませていかないとなかなか、楽譜を見ただけでどういう曲かイメージできません。実のところ、私は、この辺は今でも全く読めません。やることといったら、足でカウントをとりながら弾くことくらいです。それでも、あっているかどうか自信が持てません。

ピアノを弾く人にとって、楽譜を読むというのは、以上のようなことを含めて、楽譜を読んだだけで、曲をイメージできるレベルということのようです。とてもじゃないけど、初心者には無理なレベルです。楽譜が読めないということは、結局耳から覚えると言うことになるのですが、それって楽譜読んでないじゃんと言うことになるわけです。曲を聴かないとわからないようでは、楽譜を読んだうちに入らないと言うことだったんですね。

楽譜を読むということに対しても、私はレッスンに通うまで誤解していました。そして、そんなにすぐに読めるようにもならないということも実感しています。そして、これが出来るようになれば、小説を読むように、音楽をイメージして楽譜を読めるのだろうなと思います。楽譜を読みこむという感覚が以前にはなかったのですが、もっと熟読するものなのだなと理解しました。昔は単に音符が並んでいるだけと言うイメージだったのですが、ちゃんとした楽譜なら、思った以上の情報が書かれています。それを読み解くのも楽しい作業になりそうな感じです。あくまで、そのレベルに到達すればの話ですけどね。

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