「おとなのピアノ独学のすすめ」を再読しました

おとなのピアノ独学のすすめ―ぼくはこうして「英雄ポロネーズ」をマスターした
おとなのピアノ独学のすすめ―ぼくはこうして「英雄ポロネーズ」をマスターした

私、初めは独学でピアノをやるつもりでした。やっぱり、習いに行くのは抵抗があったし、時間の都合がつくかどうかも心配でした。独学で出来るならそれに越したことはない、そう思われる方も多いと思います。私もそうでした。そんな私が当時見つけた本がこれでした。思いっきり、独学を薦めるような題名です。当時はどう読んだかは覚えていないのですが、今読むと、独学もなかなかハードだなと思います。

著者の方は実際、ほぼ独学で「英雄ポロネーズ」を弾けるまでになったみたいですが、これが本当に独学かといわれると若干違うのかもしれません。独学で一番気になる点は、自分の悪い癖や、弾き方を客観的に見てくれる人がいるかどうかというところなのです。この本を最初読んだ時はそんなこと考えもしなかったと思うのですが、今はそれが物凄く大切だと思っています。レッスンに通わなくても、自分の演奏を客観的に見てくれる人がいる場合は独学でもいける可能性はあります。もうひとつは、自分でも客観的に分析できるだけの基礎を身につけているかどうかですね。

この著者の場合は、レッスンに通って基礎練習をした経験がおありです。短期でしかも、自分の希望に合っていなかったという話でしたが、基礎的な考え方は学ばれていると思います。それと、サークルを結成して、多くのピアノ経験者と交流をもたれています。こういう環境があれば、独学でも、かなりハンデをカバーできると思うのですが、そうでない場合は、やはり、レッスンに通った方が良いかなと思います。

私も、独学でやろうとしていたくらいなので、レッスンに通うのに抵抗がある方がいらっしゃるのはわかります。でも、いざ通い始めると生活の中に組み込まれるので、思ったほど苦痛ではありません。先生との相性もあると思いますが、あまり硬く考えない方がよいようですね、特に大人の場合は。仕事優先であることは、先生の方もご承知ですし、自分のペースで進められるように配慮して頂いています。

あくまで頑張るのは自分で、先生は助言をしてくださるということですね。多分、ピアノ習うにしても、独学にしても気が遠くなる作業だと実感されていることと思います。普通の人がこれくらい弾ければいいよねと思うレベルに到達するには、並々ならぬ努力が必要です。あまりに壁が高すぎてやめてしまう人も多いのではないかと思います。それでも、やめないで頑張るにはレッスンに通うのが一番かなと思います。なかなか、この高い壁を一人で乗り越えるのは難しいと思います。

独学を目指して、この本を読んだのですが、結果的に独学は諦めた私でした。本当に初心者の場合は基礎だけは習った方がよいと思っています。独学だと誤った方向にいってしまう可能性があるので、最初に正しい弾き方を習っておいた方が後々のためと思います。レッスンに通うこと自体がハードル高いと言われるかもしれませんが、ピアノを弾けるようになるほうがもっと高い壁です。

余談ですが、この本を読んで、英雄ポロネーズが如何に難曲かわかりました。最初に読んだ時は実感が伴わなかったですが、これは自分には無理と言うレベルですね。そこまでして、弾きたくないという感じがします。

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